働くって青春か?アニメ『NEW GAME!』のキャッチコピーを考えてみる。

 こんにちはパシフィックです。

 今期の夏アニメもだいぶ出そろってきて、働いてもなお今期全作品の一話は必ず見ようと思う気持ちが未だにあることに驚いている今日この頃です。

 今期はだいぶ面白い作品が多いように思います。バトルものではfateがありますし、日常ものでは妖怪アパートやアホガール、恋愛ものでは恋と嘘捏造トラップ。様々な様態の作品はありますが今回は今期の放送が二期目にあたる『NEW GAME!』のキャッチコピーを少し考えていきたいと思います。

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NEW GAME!」のキービジュアル (c)得能正太郎芳文社/NEW GAME!製作委員会

  この「NEW GAME!」はイーグルジャンプというゲーム制作会社に入社した女の子涼風青葉が一癖も二癖もある先輩達と共にゲームを作っていく日常を描いた作品。

 どうやら今期から青葉は社会人二年目になるので社会人一年目の僕から見ればどうやら先輩に当たるようだ。青葉パイセンちーすである。

 そんなことはおいておくとして、タイトルでも言っているがこの「NEW GAME!」はキャッチコピーに働くって青春だ。というキャッチコピーを使っている。このキャッチコピーは一期目でも言われていたが、その当時から自分は懐疑的な目でこのキャッチコピーを見ていた。

 確かに青葉の職場のように面白い先輩方がいればある程度仕事も楽しいかもしれない。特に青葉はゲームが大好きという特性を持っているからゲーム作りが楽しいのは当たり前なのかもしれない。

 ただ、多くの人が自分の好きな職業や自分に合った仕事に就けるわけではない。そもそも青葉のように自分の趣味を仕事にして挫折しない人間は中々珍しいように思う。例えば、犬が好きな人間がペットショップの店員になって犬を商品として売り買いする現実に嫌気がさしたり、本が好きで書店員になった人間が予想以上にハードですぐ辞めたくなるという話はよくある話。

 きっと青葉にも辛い事は多いはずである。例えば一期目でゲーム内のNPCを百体作れと言われたシーンがあったが普通に考えて百体も永遠とNPCを作っていくのはしんどいはずである。また、八神さんがいつも泊まり込んで仕事をしているのは自分の力ではそれだけやらないとゲームの納期や次の作品作りに差支えが出ると考えているからだろう。

 仕事というのは学生の延長ではない。それで金を貰う以上はプロのクオリティーが要求される。生半可なものを出したが最後社会から信用を失い抹殺される可能性すらある。そんな切羽詰まった状況の中でみな仕事をしているのだ。

 そのため、単純にどんな仕事でも青春できるというのは間違いな気がする。だが、青春ができないというのも違う気がする。

 「NEW GAME!」に出てくるキャラクター達がそこまでしんどい思いをしてゲームを作るのはやはり最後に達成感のようなものがあるからだろう。自分が手塩にかけて作ったものが色んな人に認めてもらえるのはやはり嬉しい事だろうし、それが無ければ続けられていないのではないだろうか。

 つまる所、仕事で青春を感じられるかどうかはこれだけの労力をかけて良かった、労力をかけた甲斐があったとどこまで思えるかなんだと思う。

 ただ、これだけの労力をかけて作ってとても良かった。仕事をした甲斐がめちゃくちゃあったと思える仕事に就ける確立は非常に低い。もしかしたら無いのかもしれない。

 だが、少しでもそう思える仕事に就けているのであればそれはとても喜ばしいことであり、素敵なことだと自分は思う。